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[映画] ゴジラ(監督:本多猪四郎)感想



 1954年に公開されたゴジラシリーズの第一作目です。

 海底に潜んでいた太古の生物ゴジラが、水爆実験によって生活環境を破壊され、移動し、日本に上陸して人々を震撼させる。
 被爆したゴジラは多量の放射能を帯びており、その影響によって(?)炎を吐く。
 さてこの恐るべき怪獣をいかにして倒すか!? ……といったストーリー。有名ですね。

 ゴジラシリーズというと、私なんかは子ども向けの特撮モノという印象が強かったのですが、この第一作目は一般向けの映画として非常に評価の高い名作だという話を聞き、是非観てみたいと思ったのでした。

 私は割と古いモノに弱いです。
 「この時代にすでにこんなものを!?」と思うと当時の人々のものすごさに激しく心打たれます。また、現代の作品を楽しむ上で、“古典”を知っておくことも非常に大切なことのように思うのです。
 下手をすれば今より昔のものの方が面白かったり……ね☆

 さて、ゴジラ。

 白黒映画です! メチャ古いです! 面白かったです……!!!!!!
 大変シリアスな内容で、深く考えさせられます。でも怪獣映画なので、重々しすぎてつまらないということはありません。
 迫力満点。単純にパニック映画として楽しむのもいいかも。白黒なことはむしろプラスに働いていたと思います。
 おなじみの音楽もピッタリ合っていて、これまた古さはまったく気になりませんでした。

 ただ、作中に出てくるオキシジェン・デストロイヤーなる物体がちょっと気になったかな。
 酸素をなくすまではわかるけど、なぜ体が溶ける? と、あの辺ちょっと設定が甘くて安っぽい気がしました。でも化学のことはわからないからあまり突っ込まずにおこう……w

 ところで、ストーリーについては冒頭であらすじを述べましたが……。
 これ、本当に有名で、怪獣に興味のない私だって「ゴジラ=放射能汚染」ということくらい子どもの頃から知っていました。
 ……知っていましたが、フーン、そっか、という感じで、今まで深く考えたことはありませんでした。

 この『ゴジラ』が作られた1954年は戦後9年目に当たります。
 この年がどういう年だったかといいますと……。


1945年(-9)(+0)
 8月
  アメリカ、広島と長崎に原爆を投下。太平洋戦争終結。

1952年(-2)(+7)
 1月
  アメリカ、水爆を開発。
  (ソ連が原爆を所持するようになり、原爆独占状態が崩れたため)

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1954年(+0)(+9)
 3月1日
  アメリカがビキニ環礁で第一回水爆実験。
  爆発から150km離れたところにいた漁船、第五福竜丸が被爆。
  乗組員23名が重度の放射線障害。半年後、1名が死亡。

  ※日本の海洋調査等により、
   原水爆がいかに人類に悪影響を与えるか明らかになる。
  (それまでは危機感がなかった→普通の爆弾と思われていた?)

 5月20日
  東京都杉並区から水爆禁止署名運動が始まる。

 8月8日
  原水爆禁止署名運動全国協議会が結成される。

 10月
  インドのネルー首相が国連政治委員会で核実験休止協定を呼びかける。

 11月3日
  映画『ゴジラ』公開。 ←★★ココ!★★
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1955年(+1)(+10)<※被爆から10年目>
 8月6日
  広島で第1回原水爆禁止世界大会が開かれる。

1963年(+9)(+18)
 8月
  米・英・ソ、3国が部分的核実験停止条約に調印。
  (この条約調印までに世界では488回の核実験が行われた。
   この条約以後も条約の抜け道を使って核実験は行われていく)



 ……うわぁ。
 映画の中で、電車に乗ってる女性がごく普通に「せっかく長崎を生き延びたっていうのに」みたいなことを言うシーンがあるんですよね。ごく普通に。
 戦後9年目。アメリカの水爆実験第一弾から8ヶ月目。……そんな時代背景で『ゴジラ』。

 当時の人々にとってゴジラという怪獣はすさまじいリアリティを帯びていたのではないでしょうか。
 きっと映画館で観る恐ろしさは桁違いだったに違いない。

 ……と思ったのですが、どうも当時の人々はかなりゴジラに同情的だったようです。
 「ゴジラがかわいそう」などの声が多く寄せられたのだとか。
 そうか、ゴジラも核の被害者だもんなぁ。あああ……。

 世の中ってどうしてこんなに悲しみに満ちているんでしょうね。
 1954年の水爆実験から、“部分的”核実験停止条約まで9年。9年もかかってるし!
 ……いや、9年ですんだと言ってもいいのかもしれない。何もしなかったら何年たっても何も動かないんだから。

 そんなことをしみじみと感じさせられました。

 ゴジラの公開日、11月3日って、文化の日……1946年に日本国憲法が公布された日ですが、これにも意味があるのかなぁ? 人類の文化的発展を願う、みたいな。どうなんでしょうね。

 それにしても、すさまじく重たい時代背景、どシリアスなテーマ性を持ちながら、そのテーマがエンターティメント性を圧迫しているとは感じさせない。
 頭を悩ませなくても娯楽作品として十二分に楽しめる。

 『ゴジラ』は確かに名にし負う名作映画だと思いました!


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